大崎博子さん 89才 練馬区ひとり暮らし 〜Twitterが彩るハッピーライフ〜

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78才で始めたTwitterのフォロワー数は、今やなんと15.4万人! そんな大崎博子さんの人気の秘密と、人生を楽しむヒントが散りばめられた日常に迫ります。

※この記事は、月刊Kacce2022年4月号に掲載した記事を再編集したものです。

日々の思いを発信し続けて11年

【大崎博子さん】昭和7年生まれの89才。練馬区在住。自らを「高貴香麗者」と呼び、ひとり暮らしを満喫中。Twitterはこちら

「普段は公園で見かけた花の写真とか日々の生活の中で感じたこととか…まあ日記みたいなものね。戦争体験者として伝えなきゃと思うことは使命感で発信しているけど、戦争の話ばかりするおばあちゃんにはなりたくないし、それじゃ自分が楽しくないでしょ。私のツイートで誰かが喜んでくれたり、『元気になった』って言ってもらえたりすると、やっぱりうれしいしね」

大崎さんが1日数回ツイッターで発信するのは、日常のささやかなことから戦争体験まで多種多様。心温まるメッセージや背中を押してくれるエールもあれば、鋭い言葉にハッとさせられることも。好きな時に好きなことをつぶやき、返ってきたコメントに喜び…ツイッターを心底楽しんでいるその姿は、いきいきと輝いています。

ツイッターで 人生が変わった⁉

娘さんにすすめられて初めてパソコンを買ったのは78才のとき。教室に通って使い方を覚え、よくわからないままツイッターを始めた頃、東日本大震災が起きました。

「あの状況でもつながっていたツイッターってすごいなと思って。そこから本格的にツイートするようになったの。それで原発事故への疑問や不安をつぶやいたらネットニュースに取り上げられて注目され、敗戦記念日に戦争体験をツイートしたら反響を呼んで…。フォロワーがどんどん増えていったのよ」

2月に出版した『89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた』(宝島社)。好評発売中!

その後、日々の暮らしを楽しむ大崎さんのつぶやきは幅広い世代から支持され、今年2月にはついに本を出版! 
「ツイッターのおかげでいろんな人とつながり、世界がどんどん広がっていって。本当にいい時代よね♪」

国際結婚をしてロンドンで暮らす娘さんやお孫さんたちとは、コロナ禍で会えなくても、毎日LINE電話でおしゃべりを楽しんでいるそう。

「一緒に暮らしていたらケンカばかりしちゃいそうだけど(笑)、離れているからこそ良い関係でいられるんじゃないかな。そのぶん、娘の言葉にはなるべく耳を傾けるようにしているの。『面白いよ』ってすすめてくれた韓国ドラマやBTSは、まずは観たり聴いたりしてみる。共通の話題ができたら会話も弾むんじゃないかなと思ってね。今じゃ私の方が詳しくなって、『あのドラマ面白いわよ』って教えてあげてるの」

 コロナ禍の2年間は、電車に乗ったり都心に出たりすることはなくなったものの、地元の練馬で日々楽しく過ごしている大崎さん。

健康のために毎日続けているのは、太極拳と1日8000歩のウォーキング。週に1回は区の施設で健康マージャンを楽しみ、カーテンやスカートをリメイクして部屋を飾ったり、季節の花を活けたり…。至福の時間は、大好きな韓国ドラマを観ている時や毎晩1人で晩酌を楽しんでいる時だそうです。

かれこれ7年続けているという太極拳。毎朝、石神井公園で仲間と一緒に励んでいます

練馬に来てよかった

「人生で今がいちばん幸せで楽しいわ」と笑う大崎さんですが、過去には苦労もあったとのこと。”シングルマザー”という言葉がまだない時代に離婚して、仕事をしながら1人で娘を育て上げ、食べていくのに精一杯だったことも。病気や手術も経験し、将来への不安でいっぱいの日々もあったそうです。

「毎日とにかく必死だったけど、『なんとかなるさ』って思って頑張ってきたの。さすがにこんな楽しい老後が待ってるなんて想像もつかなかったけどね(笑)」

長らく港区の都営住宅に住んでいましたが、建物の老朽化により、練馬の都営住宅に移り住んだのは20年ほど前のことでした。

サインにはいつも「喜愛」の文字を。 大崎さんが大切にしている言葉だそう

挑戦することをためらわないで

「当時は練馬のことを全然知らなくて都落ちの気分だったけど(笑)、石神井公園が近くにあるし緑も多くて、いいところだなぁって。今ではとっても気に入っていて、練馬に来てよかったと思ってるわ」 

新しいことに躊躇なく挑戦する大崎さんは、そんじょそこらの若者よりも断然パワフル⁉ 興味を持てるものに出会えたら、まずやってみることが大事だと言います。

普段から姿勢を意識しているというだけあり、真っ直ぐ伸びた背筋が自慢!

今は、昔ハマっていた社交ダンスにひかれているそう。常に何かに心躍らせている大崎さんに、これから先の目標を聞いてみました。

「何が好きかなんて、やってみないとわからないでしょ? 私も続かなかったものはいっぱいあるけど、後悔したことはないの。自分で決めたことだからね。経験したことは絶対ムダにはならないし、やらないよりやった方がいいと思う。3日坊主でもいいのよ。だって3日もやったんだから(笑)。そのくらいの気持ちでどんどん挑戦してみたらいいわよ」

「今が幸せだから現状維持が目標ね。病気をするとお金がかかるし、娘にも心配かけちゃうから、健康でいることが一番大事。だから毎日の散歩や太極拳、寝る前のストレッチはサボらないように頑張っているのよ。もちろん無理はしないけどね」

「いつ何をやってもいいから1人暮らしは気楽なのよ。お金をかけずに工夫してやりくりするのも楽しいし。ボーッと生きてたら病気になっちゃうんじゃないかと思ってね。どうせ生きるなら元気に楽しく生きたいでしょ♪」

気ままな自由時間を満喫している暮らしぶりを聞くと、老後が楽しみに思えてきます。

前向きで飾らない大崎さんの人柄に触れ、ファンが増えていく人気の秘密がわかったような気がしました。自分が楽しむことで周りの人たちにも幸せな気持ちを拡散させていく人生の大先輩は、今日も幸せに満ちた日常を140文字のメッセージに乗せて世界に発信しています。

■大崎博子さんのTwitter

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