冬の水辺(月刊Kacce1月号 散歩ウオッチング)

※この投稿は、月刊Kacce2020年1月号(vol.433)掲載記事の再編集です。

 この時期、広い池のある公園では渡り鳥を見かけます。

オナガガモ
オナガガモ
ハシビロガモ
ハシビロガモ

 モノトーンの体に黄金の目が輝く「キンクロハジロ」、茶色とグレーの羽がシックな「オナガガモ」、緑と白と茶色の体と独特の平たいクチバシが特徴の「ハシビロガモ」など。求愛の季節で羽色が鮮やかになるため、区別がつきやすいと思います。

 地上からはわかりませんが、水面に見えるハスの葉の下で育つレンコン(ハス科ハス属の多年生水生植物の根茎部)が旬の頃となりました。

 レンコンを輪切りにすると、小さい穴が真ん中に1個、その周りに8~10個の穴がありますが、これらは通気口の役目をしています。この穴を通して“先を見通せる”ことから、縁起物として「おせち」などで使われています。

レンコン
レンコン

 レンコンは、先端の節は小さく、次の節は丸みを帯び、1番大きな節は細長い形をしています。食感はそれぞれ異なり、小さくて若い節はシャキシャキ、節が大きくなるほどデンプン量が増え、加熱によりホクホク感が増します。輪切りや乱切りなど、切り方の違いでも食感が変わるので、料理によって使い分けてみてください。

 レンコンに含まれるポリフェノールの1種のタンニンには、胃炎や喉の痛みなどに効果的な消炎作用があるほか、抗酸化作用にも優れています。タンニンは節と皮に多く含まれるので、よく洗って丸ごと調理するといいようです。ただし、長時間のアク抜きや加熱はタンニンを減少させるので、ご注意を。

 つがいで仲良く泳ぐ水辺のカモたちを眺めながら、散歩をお続けください。

森野かずみ

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