葉っぱ(月刊Kacce8月号 散歩ウオッチング)

※この投稿は、月刊Kacce2022年8月号(vol.463)掲載記事の再編集です。

 今月4日は旧暦の七夕で、土用二の丑の日でもあります。7日は二十四節気での立秋。実際の気候とは1か月ほどズレを感じますが、夏バテ対策としてウナギなどを食べてはいかがでしょうか。

 花の少ない今月は、木陰の散歩がおすすめです。木陰の散歩で目につくのが「葉っぱ」。木々の葉っぱや草の葉っぱを見ていて、まず感じるのは形の違いでしょうか。楕円形、丸形、細長い形、先のとがった、ギザギザのある、手のひらのような、細かく裂けた…など。これらの形容は平面的(二次元的)でバラエティ豊かですが、薄い、平べったい、などの厚みは三次元的な見方で、形容の表現が限定されているようです。植物の葉の三次元的な見方は、「平たい」というのが共通認識でしょうか。

カジノキの葉

 植物の葉が「平たい」理由は、葉の機能にありそうです。葉は主に光合成をするために存在しますが、光合成に必要なものは光と二酸化炭素、そして水。植物は、光合成により自己が成長するために葉をつけています。

 光は太陽光に依存しますが、膨大な量の太陽光のエネルギーも面積あたりの量はそれほどではありません。できるだけ多くの光エネルギーを集めるため、葉は平たく進化したようです。小さな葉は数で、大きな葉は面積で光エネルギーを集めていることは、太陽光発電所を見ていても納得できます。ただし、サボテンは葉(=トゲ)でなく茎で光合成するなど、植物にも例外は存在します。

 葉っぱには木陰を涼しくしてくれる作用もありますが、それは次の機会に。日陰の多いところを探しながら、朝夕の散歩をお続けください。

森野かずみ

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