※この投稿は、月刊Kacce2018年7月号(vol.415)掲載記事の再編集です。
春から続く高い気温の影響で、植物の成長は10日前後早まっている様子です。7日が二十四節気の小暑で、立秋までが「暑中」で暑中見舞いを出す時期です。
近頃はメールやLINEなどでのあいさつも増えているようですが、手書き文字は、送る側も受け取る側も“癒やし”を感じられるのが美点です。
梅雨明けは例年20日前後ですが、ムシムシ感の続く荒れ地や花壇に帰化植物のヤナギハナガサとアレチハナガサ(いずれもクマツヅラ科で南アメリカ原産)を見かけます。
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ヤナギハナガサと花序
ヤナギハナガサ(別名タチバーベナ)は観賞用に栽培されていたものが逸脱し野生化したもので、全体に剛毛があり、触るとザラザラします。
四角形の茎は中空でよく分岐し、大きいものは150㎝前後。葉は対生で鋸歯があり、基部は茎を抱き気味。
花は赤紫色で、短い穂状花序から長く突き出し、花序の先端に5裂した筒状花を多数付けています。
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アレチハナガサと花序
アレチハナガサは、剛毛があるのと四角形の茎は似ていますが、茎は中実です。対生する葉の基部はくさび状で茎を抱いていません。
大きな違いは、穂状花序が円柱状で長く、花色が淡紫色ということ。花の数が少ないので、ヤナギハナガサより見た目は貧相(野性的)です。
写真はありませんが、アレチハナガサと非常によく似たダキバアレチハナガサも帰化しているようです。
名前の通り、対生する葉の基部が切形で茎をやや抱いている点が大きな違いです。
人生もいろいろ、自然界もいろいろですが、水分補給をしながら夏の散歩をお続けください。
森野かずみ