※この投稿は、月刊Kacce2018年10月号(vol.418)掲載記事の再編集です。
8月によく耳にした「ゲリラ豪雨」や「ゲリラ雷雨」。集中豪雨のさまを表す呼称としてはいいのでしょうが、何か情緒がない響きに感じます。
四季の移ろいの美しい日本には、さまざまな雨の呼び名があります。
豪雨などで風景が霞(かす)むような雨を「白雨(はくう)」、秋の長雨を「秋霖(しゅうりん)」など、どれも風情を感じさせる呼称です。
本来は荒川などの大きな河川敷でよく見かける植物ですが、区内の河川沿いでも時々見かけるのがアレチウリ(荒れ地瓜)。
帰化植物で、最近では害草として駆除する市や県もあるようです。
1952年に静岡県清水港で見つかった北アメリカ原産の一年草で、茎には粗い毛が密生し、つる性。巻きひげを他の物に巻き付けて10数mに成長するものもあります。
葉は円心形で縁は浅く、5裂~7裂。雌雄同株で葉腋(ようえき)から花序を出しますが、雌花と雄花は別々の花序に付きます。雄花の花序は12cm前後でまばらに雄花が付き、雌花の花序は短い枝の先に頭状に集まって付きます。
花色はどちらも薄緑色もしくは黄白色。果実は長卵形で、軟毛と刺が密生しています。花と果実は同時期の観察が可能です。
河川を眺めていると、時々コサギ(小鷺)を見かけます。
白色の鳥で、くちばしと足は黒く、指は黄色。夏羽は頭に2本の長い冠羽があります。
浅瀬では魚類や両生類、ザリガニなどを食します。
全長60cm(翼を広げると1m弱)ほどで、いわゆるシロサギと呼ばれ、サギの仲間では一番小型ですが、あまりきれいに見えない都会の河川では白さが引き立って美しく見えます。
東京辺りでは寒くなると見かけなくなるかもしれませんが、車や自転車にも注意して散歩をお続けください。
森野かずみ