※この投稿は、月刊Kacce2019年1月号(vol.421)掲載記事の再編集です。
あけましておめでとうございます。
暖冬の予想ではありますが、6日は「寒の入り」で、20日が大寒。年間で一番寒さが厳しい頃で「寒の内」の真ん中に当たります。
この時期の冷たい水でついた餅を「寒餅」と言い、食べると1年間健康で過ごせると言われています。「寒の内」は節分まで続き、途中の7日は五節句である「人日(じんじつ)の節句」で、無病息災を願って七草粥を食べます。
平安時代の光孝天皇が歌った有名な歌には「君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ」とありますが、今の時代なら“七草粥セット”がおすすめ?!
落葉樹の葉が落ち、枝先まで姿が見える季節になりました。大人になると「触りたい」という衝動を理性で抑えてしまったり、「過去に見た」「知っている」という思いが感性を鈍らせてしまったりします。
公園などで大木の下に立ち、真上を見上げてみてください。都会のビル群で過ごす普通の日常とは違った“何か”を感じるかもしれません。
自然現象にはひとつとして同じものはありませんが、幹から大きな枝、そして小さな枝先まで流れるように続くその先には、青空が広がっています。
比較的暖かい年の水辺では、ヤナギの仲間では一番早く衣を捨てる「ネコヤナギ」を見かけるかもしれません。
見て、触って、新たな小さい春の息吹を感じながら、新年の散歩をお続けください。
森野かずみ