※この投稿は、月刊Kacce2025年3月号(vol.492)掲載記事の再編集です。
今月から5月頃にかけてスーパーなどでよく見かける春キャベツ。キャベツは野生種のケールがルーツとされています。江戸時代初期にオランダ人によって長崎に伝来しましたが、当時は主に観賞用でした。明治時代に本格的な栽培が始まり、大正時代には広く食べられるようになりました。栄養価も高く、ビタミン類を豊富に含有しており、なかでも胃腸の働きを助けるビタミンU(別名キャベジン)は有名です。水溶性で熱に弱いビタミンが多いので、生食がおすすめ。捨ててしまいがちな芯には、実は葉の2倍以上のミネラルが含まれています。
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3月下旬頃からはソメイヨシノの開花が始まりますが、その前から咲き始める桜を眺めてみませんか。光が丘の四季の香公園で見かけたのは、イギリス生まれの「オカメザクラ」です。カンヒザクラとマメザクラの交配種でピンク色をしています。園芸品種のひとつで、名前の由来は、花の形がお面のおかめに似ていることからとされていますので観察してみてください。
同じ公園内で、セン類の「コツボゴケ」(チョウチンゴケ科)も見つけました。胞子嚢(のう)である蒴(さく)が林立している様子は、ルーペで見るようなサイズですが、目を近づければわかります。この苔は少し日陰であれば地面のあちらこちらで見ることができます。
もう1つは、道路端などで見られるナデシコ科の帰化植物「イヌコハコベ」。花弁がない品種なので、花後や蕾と間違えてしまいそうですが、萼片(がくへん)に赤褐色の斑紋があります。
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足元も頭上も春爛漫の季節です。少し遠出の散歩をお続けください。
森野かずみ