終活特集 みんなが幸せになれる「遺言書」

近年、遺言書を書く人が増えていると聞き、行政書士の營野(えいの)さんにお話を伺いました。人生の終(しま)い方に向き合い、家族も自分もみんながハッピーになれる方法を探してみませんか。

この記事は、月刊Kacce2022年8月号の特集記事を再編集したものです。

争いを生まないために


遺言書というと、お金持ちが書くものというイメージがありますが…。
「遺言書は、残された人たちが争うことなく幸せになるために必要なもの。財産の多い少ないにかかわらず、どんな人でも書いておくことをおすすめします」と營野さん。

遺言書がないと、遺産分割協議のために法定相続人全員の合意が必要になるので、時間や手間がかかることになります。さらに、相続をきっかけに感情や不満が噴出したり人間関係がこじれたりと、予想しなかったような展開になることも珍しくないそう。

「争いになると時間も心も奪われます。それを回避するのが遺言書なのです」

おひとりさまの準備


法定相続人がいない場合、相続のトラブルの心配はありませんが、家庭裁判所が選任した相続財産管理人により、財産は国庫に帰属することになります。

そのため、例えばお世話になった病院や施設、出身校、動物愛護団体などに寄付したり、法定相続人でなくても生前付き合いの深かった人を受取人に指名したりして、自分の意思を遺言書に記しておくケースが増えているそうです。

「なかには自分が死んだ後のことに関心がない人もいれば、お寺に永代供養まで申し込んで費用の支払いを済ませている方もいて…。本当に人それぞれですね」

最後のメッセージ


残される人はもちろん、自分にとっても遺言を書いておくことは大切だと言います。
「死んだ後のことを心配するより、いま生きていることを考える方が大事。だからこそ、自分の意思を伝えられるうちに遺言書を作って気がかりなことを取り除き、残りの人生を心穏やかに過ごした方がいいですよね」

遺言書に残すのは財産についての記載だけではありません。「付言(ふげん)」というメッセージで、遺言に込めた思いや家族への感謝を伝えることができるのです。残された人たちが遺言者の意図を理解し、素直に遺言に従う気持ちになれる役割を果たす付言は、まさに人生最後のラブレターというわけですね。

遺言書の作り方


遺言書を作るには、①自分の財産を把握する、②誰に何を相続させるか決める、③必要書類を準備する、という3ステップで進めていきます。

一般的には、自分で書く「自筆証書遺言」と、公証役場で作成・保管してもらう「公正証書遺言」の2種類がありますが、せっかく書いても書式の不備があると無効になってしまうので、公正証書遺言がおすすめとのこと。
「遺言内容を家族と相談して決めてもよいか?とよく聞かれます。もちろん自由ですが、遺言書は自己決定の尊重を原則としているので、本人の意思で決めることが大前提です」

一度書いても状況や考えが変わることもあるので、必要に応じて書き換えるのがベストだそうです。書き方がわからない、あるいは事前にチェックしてほしいという場合は、行政書士などに相談すると安心です。


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