初冬の実り(月刊Kacce11月号 散歩ウオッチング)

※この投稿は、月刊Kacce2018年11月号(vol.419)掲載記事の再編集です。

11月7日は立冬。初冬には菊日和、石蕗(つわ)日和、柿日和など、人それぞれの心に響く小春日があります。

今年の長期予報は暖冬のようですが、冬野菜の「大根」(アブラナ科ダイコン属の越年草)が水分と甘味を増して旬を迎えます。日本には弥生時代に伝わり、現在は各地域に適合した個性的な在来種が100種以上にのぼります。

練馬大根もその1つ。11月17日〜18日に光が丘公園で開催されるJA東京あおば農業祭では、練馬大根も販売予定ですが売り切れご免です。ちなみに「大根」の名前は、大きな根を意味する大根(おおね)に由来しています。

ユズ

住宅街を散歩しているとよく目にするのが「ゆず」と呼ばれる柑橘類(ミカン科ミカン属)ですが、多くは果実が小型で早熟性のハナユ(別名:ハナユズ・一才柚子)です。原産地は日本と言われています。

少ないながらも見かける、いわゆる「桃栗三年 柿八年 ユズの大馬鹿十八年」のユズ(別名:ホンユズ)は、原産地が中華人民共和国。ハナユとは別種ながら、日本では両方を「ゆず」と呼んでいます。

果実は似ていますが、比べてみると一般的にはハナユの方が小さく見えます。私の嗅覚では香りは全く異なる別物で、好みはユズです。

獅子柚子

時々ですが、中華人民共和国が原産地の獅子柚子(別名:鬼柚子)も見かけます。

果実の形状からユズの仲間のように見えますが、ブンタンの仲間で、大きさは直径20㎝、重さは1㎏程度に成長します。

ハナユもユズも鋭いとげに守られていますので、注意しながら初冬の実り散歩をお続けください。

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