※この投稿は、月刊Kacce2020年12月号(vol.443)掲載記事の再編集です。
住宅街の庭先で、スイセンが太陽に向かって大きく花弁を広げ輝いています。公園ではイロハモミジの紅葉が見頃で、木の下に入り逆光で見るか、緑の葉を後ろに見ると紅葉が引き立ちます。
比較的天候が安定し、晴れる日の多いこの時期は「日向ぼっこ」で太陽の匂いを感じてみてはいかがでしょう。「日向ぼっこ」は冬の季語で、「ひなたぼこり」から転じた言葉のようです。
冬晴れの日の散歩中に歩道橋の脇で見かけた「ビワ」の花は、よく見ると清楚ながら暖かみを感じる花序です。
畑には、春に咲くはずのソラマメの花。この時期に咲いているのは陽だまりのせいでしょうか。ソラマメの原産地は地中海周辺のようで、花は薄い紫の花弁に黒色の斑紋があるマメ科の形ですが、一見すると白い花です。和名の由来は、豆果が空に向かって付くことからだとか。豆板醬(とうばんじゃん)の主原料でもあり、種子を揚げて塩を振ったものは「いかり豆」や「フライビーンズ」として知られています。
練馬区土支田2丁目の豊渓小学校南信号交差点角の植込みに、あまり見かけない「イチゴノキ」(ツツジ科イチゴノキ属。別名ストロベリーツリー)が花を咲かせています。地中海沿岸原産で、樹皮は赤褐色で縦に細かい亀裂が入っています。樹木板が付いているので、すぐにわかります。花はドウダンツツジにそっくりでピンクに色付いているため、「ベニバナイチゴノキ」だと思われます。
12月下旬あたりが見頃ですが、寒い季節なので暖かい服装で散歩をお続けください。
森野かずみ