板橋区にある「日光畜産」は、高級ホテルやレストランなどプロ御用達の肉の卸工場。上質な肉を一般向けにも卸値で安く販売していると聞き、社長の庭野さんにお話を伺いに行ってきました。もちろん、お肉も買ってきました❤️ ※この記事は、「月刊Kacce」2021年6月号の特集記事を再編したものです。
ニクイほど1129
「ケンタッキークライノチキン」、「ガツ芯太郎」、ブラジル産鶏もも肉2㎏メガ盛りは往年の名プロレスラー、ボボ・ブラジルの名をもじって「モモ・ブラジル」…。 日光畜産のオンラインショップでは、ダジャレ全開の商品や珍しいブランド肉が一般向けに販売されています。良質な肉を新鮮なうちに手間をかけて処理するため、味には自信があると社長の庭野さん。
「お客さんに喜んでもらいたくて、あまり知られていない肉や珍しいブランド肉を全国から集めています。ネーミングはシャレが効いてる方が面白いでしょ。わかってくれる人がいるとうれしいんですよね~(笑)」
一般向けの肉は小分けにして冷凍するため、毎日約2時間、マイナス25℃の冷凍室で作業をしているそうですよ。
100種類以上の肉が並ぶ直売会
肉を直接選んで買いたい人には、月に1度、工場前で開催される直売会がおすすめ! 一般販売してほしいという地域の方の声をきっかけに、10年前に始めた感謝祭的イベントです。
「直売会では試食の肉を焼いて振る舞い(現在は休止中)、文化祭みたいなノリです。採算度外視ですが、食べた人から直接感想を聞けたり、人とのつながりが広がったりと、私にとっても貴重な場になっています」
朝4時から整理券を配布し、多い時は300人以上のお客さんが来るという人気ぶり! 感染症予防対策を取って実施しているので、ぜひ迫力の肉のラインナップと驚きの安さを体験してみてください。
どんなことにもいつも一生懸命!
30年以上“肉”一筋の庭野さんですが、実はキャンプ、カヤック、料理、落語、読書、ギター、ピアノ、イラスト…と、幅広い趣味を持っています。1度ハマると徹底的に極める性分。今はピアノが楽しくてしょうがないそう。レッスン以外も自主練に励み、始めて3年目にしてショパンのノクターンを練習中♪
「できないことができるようになる楽しみ、知らなかったことを知る楽しみはワクワクするよね」
パワーの源はやっぱり“お肉”なのでしょうか⁉
人とのつながりを大切に
子どもの頃から不自由ない環境で育ってきましたが、「この幸せをいつか誰かに返さなくては」という思いをずっと持っていたそう。行動を起こす転機となったのは東日本大震災でした。
「人生観がガラッと変わりましたね。自分の得意なことで皆を楽しませたいと、年に7~8回東北に通うようになりました。仮説住宅でバーベキューをしたり、海で子どもたちとカヤックを楽しんだり。その縁で、南三陸のブランド羊肉も仕入れるようになりました。人との出会いでいろんなことが広がっていくのを実感しています」
コロナ禍で売り上げが落ち込み、苦戦を強いられているのはこの業界も例外ではありません。
「でも、くよくよしていても仕方ない。明るく楽しくやっていくしかないですよね!」
買ってきた肉を食べてみました!
取材後、買ってきた肉を食べてみました。パイナップルを食べて育った「南国スイート豚」のロースしゃぶ(500g・1,150円)は濃厚な旨みと甘みが凝縮! 一番人気という「和牛・国産牛の切り落とし」(500g・1,080円)は柔らかく上質な味♡ どちらもお値段以上のおいしさで大満足!
購入方法
①直売会(毎月最終土曜9時~14時)、②オンラインショップ、③電話のうえ直接購入 のいずれか。
■日光畜産株式会社
板橋区桜川1-5-4
☎03-3931-1836(平日8時~18時)