Kacceではもうすっかりお馴染みの、光が丘在住の字幕翻訳家・風間綾平さん。 5月12日(日)に貫井図書館で風間さんのトークショーが行われたので、取材に行ってきました。
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今回のイベントのきっかけは、Kacce1月号に掲載されたこちらの記事を見た貫井図書館の職員さんからの1本の電話だったんです! 多くの方に記事を読んでいただき、風間さんのことを知っていただけるなんて…Kacceとしても嬉しい限り♪
あとでわかったことですが、この職員の方は若い世代ながらクイーンの音楽にハマり、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を4回観たという“胸アツ”系(笑)。
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その熱意が伝わったのか(?!)、イベント当日は風間さんが私物のクイーンのLPジャケットを持参。会場の一角に飾って、来場者の方々にも見ていただきました。
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会場は、貫井図書館の視聴覚室。準備段階ではこんな感じです。
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椅子の上のクッションがなかなか好評でした。
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90分の講演のために、いろいろな資料や動画も用意してきた風間さん。入念に準備をしています。
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字幕翻訳や映画関係の本を集めたこんなコーナーも作られていました。さすが、図書館!
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さあ、いよいよ開場です。図書館の無料イベントのため、申し込みは50名の定員にあっという間に達し、お断りせざるを得ない状況だったとか。 イベントのタイトルは「いきる言葉選び」。 クイーンの音楽や映画ファンのみならず、翻訳や言葉そのものに興味ある方も多く、来場者の期待で会場は熱気に包まれていました。
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その期待にしっかり応えるように、風間さんのお話はとても面白く、充実した90分間でした!
日本での字幕映画の歴史や、厳しい文字制限のなかで字幕をつけることの難しさ、セリフの背景にある文化や歴史にも思いを馳せて日本語を選ぶこだわり…など、貴重なトーク満載!
また、字幕翻訳家でしか知りえない「ボヘミアン・ラプソディ」の裏話や、歌詞の翻訳を付けることができたやり甲斐など、お約束のクイーンネタも(笑)。
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最後は拍手喝采! 風間さんのお話で特に印象に残ったのは、 「1秒4文字という制約で、その半分くらいの情報しかも伝えられないのがもどかしいけれど、元のセリフを一番最初に全部楽しめるのは、字幕翻訳家の醍醐味」 「本国の製作者や役者が表現しようとしていることを、字幕を通して伝える喜びを感じて仕事をしている」という言葉でした。 そして、あらためて、同じ翻訳でも「文芸」と「映像」ではまったく違うということを実感。 これからも、海外の映画をたくさん日本に伝えてほしいですね!
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そうそう。翌日にはこんな読者ハガキがKacce編集室に届きました。 ホントに残念! Kacceのイベント情報は、なるべく早くチェックしてくださいね〜