※この投稿は、月刊Kacce2020年2月号(vol.434)掲載記事の再編集です。
今月4日は立春。暦の上では冬と春の境であり、前日の3日は節分です。
旧暦でそれぞれの季節が始まるのは二十四節気の「立春」「立夏」「立秋」「立冬」で、その前日となる節目の日を「節分」と言います。立春は1年の始まりであるため、前日の2月3日は年の終わりの大晦日として特に大事な日ということで、「節分」と言えば2月の節分を指すようになりました。
最近、新しく整備された道路の街路樹や公園などで見かけることが多くなったのが、カワズザクラ(河津桜)。バラ科サクラ属で、ソメイヨシノより1か月ぐらい咲くのが早く、昨年は20日過ぎに開花が見られました。今年は暖冬のため、さらに早く咲き始めるかもしれません。
1955年頃、河津川地域で野生の状態で発見された原木を伊豆半島河津町に移植。後に、それまでなかった雑種起源の園芸種とされ、1974年にカワズザクラと命名。翌年、河津町の木に指定されました。片親はカンヒザクラ、もう一方の親はオオシマザクラという説もあります。
樹皮は紫褐色で光沢があり、成葉は厚く、長さ11㎝前後で先端は尾状に尖っています。花序は散房状からやや散形状で、花は
4~5個。花柄(枝から出ている花の柄)の先の苞(ほう:花柄と小花柄の間に付いている小さな葉)から2㎝前後の小花柄(花が付いている柄)が伸び、その先に直径3㎝位の花を咲かせます。花弁は5個で淡紅色。先端の方が色が濃く、切れ込みがあります。
2月下旬から3月上旬にかけて淡紅色の桜を見かけたら、名札に注目して散歩をお続けください。
森野かずみ